クワンソウとは?

クワンソウクワンソウはユリ科ワスレグサ属の多年草です。「眠り草」とも呼ばれています。多くは沖縄に生息しており、沖縄伝統野菜のひとつでもあります。9月~10月頃が花咲く時期で、ユリのような、オレンジ色の綺麗な花が畑に広がります。現地では古くから花や茎を食用や薬用として使用されています。八重山あたりではニーブイグサとも呼ばれています。ニーブイとは沖縄の方言で「眠い」という意味です。その名の通り、眠りに入りやすくする効能があります。沖縄では葉を乾燥させてお茶にして飲んだり、花や茎を豚肉などと煮て食べられていました。クワンソウの歴史も古く、琉球王朝時代の宮廷でおもてなしの料理に使われていたともいわれています。

歴史ある食材

クワンソウを使った料理は琉球王朝時代の宮廷でのおもてなし料理として出されていたとされています。琉球王国の食用の植物や動物の調理と療養の解説書である「琉球国食療養書・御膳本草」にも記されています。

どんな悩みの人に向いている?

クワンソウ
■ベッドに入ってもなかなか眠れない。
■眠りが浅い。
■夜中に目が覚めることがある。
■寝ても疲れが取れない。
■日中、眠気に襲われる。
夜しっかり眠れないと日中の活動に影響しますし、体の不調も起こってきます。そんな睡眠の悩みにクワンソウはオススメです。

どうやって食べる?

緑の蕾は「金針菜(きんしんさい)」と言われており、中華料理では高級食材です。オレンジ色の花は甘酢漬けや和え物にすると色鮮やかで美味しくなります。それ以外にもサラダやお浸し、炒め物など調理法が幅広くあります。(※ただし生で食べるとおなかが緩くなることがあるので必ず加熱してからお召し上がりください。)残念ながら、九州より北にお住まいの方は生のクワンソウを入手することが難しいです。現在、クワンソウ茶やクワンソウのサプリメントが販売されているので、睡眠に悩みを持っている方はそれらの購入がオススメです。

薬と飲み合わせても大丈夫?

食品なので薬と併用しても問題ありません。しかし、通院されている方や薬を服用されている方、アレルギー体質の方、その他心配のある方は飲む前に医師や薬剤師と相談の上、服用しましょう。

クワンソウの効果

昔から眠れないときに食べられていたクワンソウ。近年、効果や成分、安全性が研究機関によって検証されています。 クワンソウには「オキシピナタニン」という成分が含まれています。この成分には眠りを促す効果があるということがわかり、注目を集めています。

グリシン以上の睡眠誘発効果アリ!

クワンソウから抽出したオキシピナタニンをマウスやラットに投与したところグリシンの100倍以上の睡眠を促す効果があることがわかりました。 グリシンとは眠りに効果的な成分でリラックスさせる効果があります。神経の興奮を抑えたり、体温を適度に低下させて入眠しやすくするなどの効果があります。

睡眠効果

脳の鎮静化

マウスにオキシピナタニンを与えたところ、約6時間の間は行動量が4割程度に減少しました。行動が活発な動物の脳派を変え、意識を落とすのは大変珍しいそうです。

睡眠量が約40分増量

適度なストレスを与えたマウスにオキシピナタンを投与すると、投与後3時間までの睡眠量が増加しました。つまり、眠りの質が高くなることがわかったのです。睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があります。レム睡眠は「浅い眠り」、ノンレム睡眠は「深い眠り」です。オキシピナタニンにはノンレム睡眠(深い眠り)を誘う働きがあり、このノンレム睡眠を増加させることで睡眠の質を改善することができる、ということが判明。睡眠薬のような強制的に眠らされるのではなく、自然に深い眠りを誘います。

副作用がない!

副作用がなく、自然に近い眠りを促します。実験で、被験者に2年半の間、オキシピナタニンを1日100mg、50mgと分けて飲んでもらいましたが、習慣性や依存性があるという報告はありませんでした。また、1粒あたりオキシピナタニン100%(10mg)配合されているカプセルを1,000人以上にテスト販売しましたが、習慣性や依存性などの副作用の報告はありませんでした。さらに、(財)食品薬品安全性センターによる安全性試験においても問題ないことが確認されています。

睡眠薬とどう違う?

一般的な睡眠薬であるバルビツール酸系、ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系は強制的に眠りにつきますが、クワンソウは自然に近い眠りを促します。また、睡眠薬にみられるような習慣性、依存性といった副作用がないことも大きな違いです。

睡眠のメリット

美肌をつくる

「寝不足でお肌が荒れた」と思ったときはありませんか?お肌は、睡眠中に分泌される成長ホルモンが皮膚の組織を再生させることによってお肌が生まれ変わります。成長ホルモンが最も分泌されるのは「寝てから3時間」といわれるため、この間に良い睡眠をとれるよう工夫することが大切です。

ダイエット効果

「睡眠」と「ダイエット」は大きく関係しています。
睡眠が少ないと、満腹感のサインを送るホルモン「レプチン」の分泌量は減少し満腹を感じにくくなります。逆に、食欲を増加させるホルモン「グレリン」は分泌量が増え、食欲が増します。つまり、睡眠不足は太りやすい体質になるのです。

病気に負けない体づくり

睡眠中に骨髄で白血球やリンパ球、赤血球などが生産、さらに血行が促進され体の免疫力を高めます。また、成長ホルモンには修正・再生させる働きがあり、傷ついた細胞を癒す効果があります。

記憶の定着

脳は睡眠中にその日の出来事や学んだことを整理し記憶する働きがあると考えられています。起きているとき、脳は動きっぱなしなので、睡眠をしっかりとり十分に休ませることで翌日の集中力が高まります。

さらに気持ちのいい朝を迎えるには?

太陽の光を浴びる

朝起きて、太陽に光を浴びるとセロトニンが分泌されて活動レベルが上がります。セロトニンは幸せホルモンと呼ばれており、ストレスの軽減に働きかけるホルモンです。ストレスは睡眠を妨害するため、セロトニンを増やすことは睡眠の質を高めることにつながります。

寝る前のスマートフォン・PCは控える

スマートフォンやPCから出るブルーライトは脳を覚醒し、休めない状態にさせます。その結果睡眠の質を下げることになります。就寝1時間前からスマートフォンやPCの操作をやめ、部屋の照明を暗くするなどして寝る前の雰囲気づくりをしましょう。

睡眠の質を下げる要因を排除する

寝る前のアルコール、カフェインは飲まないようにしましょう。寝酒は就寝1時間の睡眠が浅くなってしまい、起きた時にぐっすり眠れた感じがしなくなってしまします。また、カフェインは覚醒作用があるのでおやすみ前は飲まないようにしてください。

自分に合った寝具を選ぶ

寝具は睡眠の質を上げるアイテム。高すぎる枕は肩が浮いてしまい、首に負担がかかってしまいます。その結果、肩コリ・首コリが起こるのです。その他にも、呼吸が窮屈になり寝苦しくなります。タオルを重ねて枕にすると、簡単に高さを調節することが可能です。

不安要素をなくす

心配事や悩み事を考えながら寝ようとしても頭が冴えて眠れなくなってしまいます。眠る前だけでも考え事をしないようにしましょう。考え事があるときは、紙に書き出してみるとスッキリしますよ。 睡眠効果